総合診療内科
近年、医療は目覚ましい発達に伴い、一人の医師がすべての分野において、一流レベルを保つことなど不可能となっています。そのため、医師は専門性をもつ傾向にありますが、患者は一つの疾患のみで来院することは少なく、来院時に診断がつかない疾患も多数存在します。
総合診療内科(GM)に求められるもの
・複数科にわたる疾患の正しい鑑別
・common disease に対する適切な加療
Generalist育成の難しさ
実際には上記を実践するには各科の専門分野に豊富な知識を有しており、かつ総合力を有する医師が複数名必要です。また、専門科を越える枠組みでの取り組みが必要であり、現実的に一般の市中病院でこれがなされることは、日本では困難な状態です。
総合診療内科体制の一新
当院は約15年前より老年医療が立ち上がっており、これに続く形で総合内科が5年前に確立されました。当院も他院と変わらず、専門的疾患を各科で受け持ち、診断が不明なもの、どの専門科にも当てはまらない疾患が総合診療内科へ入院する形となっていましたが、2012年から体制を一新。各科の専門医が複数名総合内科に所属することで、同一科として相談が可能となり、診断確定・適切な治療への道筋を素早く行える体制を作りあげました。